実質NFT元年となった2021年に続き、今年も活発な動きを見せるNFT市場。
Openseaの1日のボリュームはETHだけで1.5億ドル(1ドル110円として165億円)
1回以上取引をしたアクティブユーザーは100万人超え
月間のボリュームは1月25日時点ですでに37億ドル(4070億円)
出典:Dune Analytics @rchen8 ダッシュボードから
引き続きこの活況は続くだろうと思いつつ、何をいくらで買ったらいいの?という方も多いかと思います。
また、詐欺なども横行しているので、DYON(Do Your Own Research)は必須です。
ということで、今日はNFTの分析や売買に役立つツールをご紹介したいと思います。
Etherscan
https://etherscan.io/
OpenseaからもリンクされているEtherscan。
Etherscanはイーサリアム関連の情報検索ができるサイトで、無料で使うことができます。
イーサリアムはパブリックでオープンなチェーンなので、誰でもウォレットの中身の確認やトランザクション(取引履歴や取引状況)の確認ができます。
Openseaの各アイテムの”Contract Address”のリンクをクリックすると、Etherscanに飛ぶくらいイーサリアム界ではデフォな存在です。
確定申告時の資料としても使えるので、暗号通貨・NFT取引を行った方なら一度はお世話になっているはず。
Zapper
https://zapper.fi/
Zapperは、ウォレット内の資産やNFTの概要がすぐに把握できるツールです。
大口の取引を行っている、いわゆる”Whales(ホエール)”がどのようなNFTを購入しているか、なども参考に見ることができるので、トレンドを探るのにも使えます。
ただし、NFTの推定純資産やFloor Price(最低価格)などはリアルタイムの価格が反映されていないこともあるので、あくまで参考にとどめておきましょう。
(それいった事情もあり、NFTを非表示にすることもできるようです)
試しに、とあるWhaleのNFTを見てみましょう!
以下のアドレスをZapperの検索欄にコピペしてみてみましょう。
0x7f1f6b45e3a4189c240e8285ebefe0e084845f10
「NFTs」タブに切り替えると、NFT作品がずらりと出てきますね。
自分の資産を把握するのはもちろん、他の人がどのようなNFTを持っているのか、どのようなポートフォリオなのかが見られるのもブロックチェーンの特性の一つですね。
同じようなツールに、DeBankというのもあります。
DeBankは7つのチェーン、Zapperは5つのチェーンに対応しているのですが、ZapperはUniswapなどのプラットフォームに行かずに、流動性を供給するなどDefiユーザーには便利な機能を提供しています。
CryptoSlam
https://cryptoslam.io/
CryptoSlamは、ランキング形式で取引量の多いNFTを見つけたり、直近24時間で高値で売れたNFTコレクティブルズを確認することができます。
また、各NFTコレクションの詳細ページには、Live Sales(直近の売買)、マーケットプレイス(直近で売り出された作品と価格や属性)、直近のミント、直近3日間の買い手および売り手ランキングがあります。
各NFT作品の画像をクリックすると、その作品の価格や属性、希少性の項目などもあり、コレクションの中でもどの作品がよいのか選ぶ時の参考にもなります。
Rarity tools
https://rarity.tools/
NFT関連のウェブサイトを見ていると”Rarity(希少性)”という単語をよく見ます。
一般的なアート作品がそうであるように、NFTも希少性が高いほど、価格が上昇しやすいからです。
Rarity toolsはNFTの希少性をスコア化したサイトで、無料で閲覧することができます。
右上のAll collectionsをクリックすると、コレクションを検索することができます。
希少性の高さ、価格、Buy Now/Auctionなどでソートをかけたり、並べ替えたりすることができます。
ただし、すべてのコレクションを網羅しているわけではなく、 CryptoPunks、Bored Ape YC など比較的取引の多いコレクションに限られています。
コレクティブルズで希少性の高いものを探している時には非常に有用なツールです。
Rarityを調べるツールはGoogleの拡張機能などにもたくさんあり、それぞれ希少性の算出方法が違うので、ツールによってもランキングが異なります。
NFTGO
https://nftgo.io/whale-tracking/trade
NFTGOは、NFTの大口取引を行う”Whales”が何を買っているのか、マーケットの動向や各NFT作品の希少性、NFTドロップスなど、NFTに関する情報をまとめて提供しています。
Etherscanよりも視覚的にホエールウォッチングできますし、希少性も確認できます。
Nansen(有料)
https://www.nansen.ai/
ナンセンは非常にパワフルな有料分析ツールです。今回ご紹介したツールの中では一番高価ということもあり、NFTのトレンドを早くキャッチする能力はピカイチといえます。
実績のあるNFTコレクターや、大口のホエールのウォレットをウォッチリストに入れて監視することもできます。NFT以外にも多彩な機能があり、ある程度Web3.0の知識のある中・上級者向けのツールです。
NFTアート自体の価値というのは実際のところ計測するのは難しいですし、そもそもNFT自体が詐欺だ!という見方もありますが、どんなアートを買うかを探すより、誰が買っているかを見た方が”先物買い”できる可能性が高くなります。
Nansen公式サイトでも、有名なWhalesである”Pranksy”、”atblank.eth”、”Danny”、”snotrocket.eth”などの分析例が書かれています。
Nansen:Introducing The NFT Leaderboards
Whalesアドレス一覧 ※DeBank・Zapper・Opensea等で最新のコレクションが確認できます
Pranksy :0xd387a6e4e84a6c86bd90c158c6028a58cc8ac459
DeBank / Opensea
atblank.eth:0xe10824fd1ffb9951215025eb26cda42d2d8d9c4c
Zapper / Opensea
snotrocket.eth:0x530cf036ed4fa58f7301a9c788c9806624cefd19
DeBank / Opensea
Epic NFT Collector:0xef6d69922bc2d038cb508086846524f8011c4a74
Zapper / Opensea
Dune Analytics
https://dune.xyz/home
Dune Analyticsはこれまで紹介したツールと異なり、会員登録(サインイン)することで、自分の分析ボードが作れたり、他の人とボードを共有することができるツールです。
NFT以外にもDefiやDEXなど様々なボードがあり、それぞれタグでボードが検索できます。
トップの”Discover”をクリックすると、ボードが一覧表示され、右サイドのタグのところでNFTを選択するとNFTに関するボードが表示されます。
例えば、最近話題のLooksRareとOpenseaの取引高などの比較のボード:LooksRare VS OpenSea
他にも、CryptoPunksなど特定のコレクションの分析ボードや、人気の高いコレクションのフロアプライスをグラフ化した分析ボードなど色々あります。
慣れてきたら他の人のダッシュボードを参考に自分のダッシュボードを作ることもできるので、使い方次第で必要な情報を素早く入手することができるようになります。
自分にあったツールを使うことでNFT売買だけでなく、Defiや暗号通貨取引を効率よく行えるようになります。
今回は、比較的有名なNFTや大口の投資家を追跡してトレンドを把握するツールをメインに紹介しましたが、これから有望なNFTを探す、という場合に使えるツールはまた別途あるので、別の機会に紹介できればと思います。